注意したい高齢者の骨折とは。
いつも感謝の気持ちを忘れません。
現役ナースのマキです。
日常生活上には、さまざまなことが起こりますね。いつものように歩いてても、何かにつまずいて急に転んでしまう時ってあります。私も仕事中や普段でも、何もない所でつまずいてよく青アザが出来ることが多いですね…。
前に仕事中にも何もない所で転んでしまって、腕を骨折したことがありました。その時は、仕事中たったことで職場には申し訳なかったですが、労災になってしまいました。
そんな普段生活してる時に、私たちも同じように注意したいのが骨折です。特に高齢者の骨折は、完治するのも時間がかかるので骨折しないための注意すること、もし骨折してしまったら自分は?家族は?何をすればいいのか現役ナースの私がお話しします。
病院によって治療法や対応が違うので、あくまでも参考にして頂くと嬉しいです。
目次
特に多い骨折は大腿骨頸部骨折・大腿骨転子部骨折
高齢者に多い骨折は、大腿骨頸部骨折や転子部骨折になります。簡単に説明すると、太ももにある骨が骨折することをいいます。転子部骨折になると、太ももにある骨の付け根が骨折することをいいます。
これは本当に簡単に説明してるので、詳しく知りたい方はググってみてくださいね。
その後の治療法
骨折したらやっぱり1番に考えるのは、手術して治す方法ですね。骨折した場所によって手術方法が違います。
主な手術方法が、
観血的(かんけつてき)骨接合術
骨折部分が少ない場合には、スクリュー固定やハンソンピン固定での内固定術をおこないます。
専門的用語で説明しても分かりませんよね!簡単に説明すると、プレートやボルトといったもので骨を固定する手術のことです。固定したものは、あとから取り出すことはありません。
人工骨頭置換術
太ももの骨の中に、人工で作られた骨を埋め込む手術方法です。患者さんの全身状態や認知症の程度によって手術する時もあります。
手術時間も患者さんの状態にもよりますが、麻酔時間も含めてだいたい3時間ほどで終了します。
手術も終わって、これから生活していくための重要なリハビリが翌日から開始です!
「手術終わったらしばらくは安静なんでしょ?」
と思われがちですが違うんです!早めに離床(ベットから離れること)を始めて体力回復を目指すリハビリは翌日からなんです!
リハビリの開始
ついこないだまで自由に歩くことができてた人が、車椅子なしでは移動できなくなったり、着替え入浴などの日常生活にも1人でできなくなったりすると、かなり不安や恐怖が出てきます。
年齢や骨折する前の日常生活にもよりますが、歩行できてた人が杖が無くては歩行できなくなったり、杖歩行の人はシルバーカーまたは車椅子、車椅子生活してた人がベットでの寝たきりへと、今までと違う生活になると患者さんが生きる意欲を失ったりするのを、私たち看護師がフォローします。
ときどき家族の人が
「前と同じように1人でなんでも出来るようにして欲しい。」
という人。
考えてみて欲しいです。年齢が若かったら可能かもしれない。高齢者すべての人が、前みたいな生活には戻れません。患者さんの自立をするために援助を、リハビリスタッフや私たち看護師も頑張ってますが、患者さん自身の限度もあることを理解して欲しいです。
脱臼に注目です!
人工骨頭置換術をした後は、脱臼に注意が必要です。人工関節に負担になるような姿勢をとると脱臼する場合があります。
特に注意したいのが、正座・あぐら・足を組む・お風呂場などで低い椅子に座るなどは、人工関節に大きな負担になるので脱臼する場合があります。こういった姿勢には気をつけてください。
私たちも手術後に、内転を防止するために「内転防止枕」を手作りで作ってます。どうしてもトイレで車椅子から移動する時って、足が自然と内側に来やすいんです!その足がそれ以上向いたりするのを防ぐのを予防する役目に使ってます!
退院するまでに準備すること
手術も終わりリハビリもあと少しまで来ると、そろそろ退院の話があります。リハビリの状態にもよりますが、自宅に退院していく人またはリハビリ病院・施設に行く人が出てきます。
この時に注意したいことは、介護保険を申請してるかどうか…。介護保険を申請していると、自宅に退院する場合には、介護保険で自宅の中にベットの設置や入浴中に使う椅子などのレンタル、家の中の手すりの設置などいわゆる「住宅改修」ができます。
もし入院時に介護保険を申請していない時は、すぐにでも各都道府県の市役所・役場に行って申請手続きをしてください。手続き後に市役所・役場の担当者が病院へ来て、本人の状況調査を行ったあとに介護認定が降ります。
高齢者が増えてることもあってか、いまとても時間がかかるそうです。早めにやっておくと、入院中に介護認定が降りるのでお勧めします!
最後に
いかがでしたでしょうか?高齢者の骨折は、とても危険なことです。ちょっと転んだだけでも骨折してしまう場合があります。特に注意して欲しいのは、家にある畳です。畳って凄く滑りやすいって知ってました?畳で滑って骨折してしまう高齢者がとても多いんです。また駐車場にある縁石も注意して欲しいですね!
もし骨折してしまって入院した時は、家族みんなが協力して生活しましょう!不安なことがあったら直ぐに担当の看護師や医師、リハビリスタッフに相談してくださいね。
以上、注意したい高齢者の骨折でした。
参考にして頂くと嬉しいです。